先生の手が触れる時


「……その子が何かを隠してて、何も助けも言えない状況なら…自分で、確かめろ」
「…自分で調べろってことか?」
「まぁ、常識の範囲内でだがな」
「……でも」

彼女は生徒だ。
俺が踏み込める領域なんて限られている

「…中途半端な気持ちなら、救おうとするな。距離をおけ。近づくな」
「!」
「もし、踏み込めない域だとしても、それを無理にでも突き破って踏み込め。そのぐらいの覚悟をもて」

信は俺の頭をはたく

「痛い!」
「助けたいんだろ?違うのか?」
「……」

真剣な声音に思わず怯みそうになる

本当に俺でいいのか

俺がでしゃばっていいのか

ただ偶然に

彼女が俺の絵をみて泣いてくれた。

そしてその後からたまに話すようになり
彼女の傷に少し触れた

ただ、それだけだ。

だが、それだで、充分だ

「あぁ……助けたい……」