先生の手が触れる時



「……何も、聞かないんですね」
「聞いたら、教えてくれるのかい?」
「それは…」

私がうつむくと先生は困ったように笑い、私の頭を撫でた。

「ごめん、困らせるつもりではなかったんだ」
「……先生…」

その優しい手がとても温かくて
まるで包み込まれるようだった

「…気にならないわけではない。そりゃ誰だって泣いてる生徒を見たらほっとけないだろう?」
「………はい」

こくりと頷く

「…俺は教師だから…踏み込むところは限られているけど…」
「っ………先生」

「え…」

私は堪えきれずに振り向き、私の後ろに中腰で座っている先生の胸に飛び込んだ