「せんせーい!すごい久しぶりじゃんっ!」
ログハウスから走ってくるのは櫻井瑠未。
一年経っても全く成長していないようにも見える。
「少しは高校生らしく落ち着いたのか、櫻井」
「一年ぶりの言葉がそれ?失礼しちゃう、私には彼氏だってできたんだから」
「ええっ!本当なのか。どこに惹かれたんだろう……」
直哉はこの日一番の驚きに出逢った。
「ちょっと、本当に失礼だよ先生!」
「冗談だよ、ハハハ」
こうしていることで、昔に戻ったような錯覚さえ覚える。
時間を戻せたなら……あの頃は真剣にそう悩んだこともあった。
でも今は違う。
今ここに存在する自分と、それを囲んでいる現実。
これからはこの道を信じて歩いて行けばいいのだ。
自分の気持ちに、正直に。

