それから詳しい行き先は告げないままに、美咲は淡々と自分の夢への期待と憧れを綴り続けていた。
直哉は冷め切ったコーヒーに口を付け、沈みかかった空に一番星を見つける。
「運命ってなんだろうな……」
足下のラックに目をやれば、海外物の雑誌の背表紙に今月の占いが記載されていた。
直哉はなにげにそれを手に取り、水瓶座の部分に顔を近付けた。
先生、占いって信じる?
いや……信じてないよ
またあの時のように偽るのか。
信じそうになる思いを抑え込んで、鼻で笑うようにその運命に気づかない振りをしてしまうのだろうか。
直哉は雑誌をラックに戻すと、残りのコーヒーを飲み尽くして目を閉じた。
浮かぶ笑顔が、何度も脳裏を流れて行く。

