「そっか。抱き合ってたってか、一方的に抱きしめられてたんだけどね。急に呼び出されて行ったら抱きしめられて好きだってさ。でも、あの子には悪いけど気持ちがなくて。そのままそのことを伝えたら思わせぶりだとか何だかって。最後にビンタ食らったし(笑)」


さっきの音は頬を叩いた音だったのか。


「そうだったんですか。でも、先輩は悪くないんですよね?」


「うーん。俺的には普通に接してただけなのに、気を持たせちゃったから俺が悪いかな?」


「私的には、先輩は悪く無いと思いますよ?多分先輩も、相手の気持に気づかなかっただろうし。」


「なら、いいんだけどね。」


「しかも、先輩見た目はチャラチャラしてても、実際は優しいじゃないですか?ほら、自分は悪くないのに悪いなって思ったり。」