私は思わず、男の先輩に近づく。


「…あの~?」


声を掛けても振り返らないので先輩の目の前へ。


「追いかけないんですか?」


と、聞くと少し笑ってため息をついた先輩。


「追いかけないよ。」


「どうしてですか?」


「最低だから。」


「なんでですか?」


と、聞くと「分かんない」と返ってきた。