【短編】毒舌教師の甘い罠





こんなやり取りでさえ幸せを感じてしまう時点で私は、もうすでにこの毒舌教師に負けていて。



きっと、一生かかっても敵うことはないのだろうと思い知らされる。




「あの女子たちと、写真撮り終わったの?」



「んー、仕事あるって抜けてきた」



「…なんで、来てくれたの?」



「…なんでだと思う?」




目が合った瞬間、ニヤリと笑ってみせる翔ちゃんに、私はもうただ顔を赤らめることしかできなくて。