ふと我に返って振り向くと、親友の真帆が卒アルを差し出しながらニヤニヤと私を見ていた。 「美代ちゃんの話、もうとっくに終わってるけど」 「あ、うん。ごめん」 「ずっと翔ちゃんのこと見てたな?」 そう言ってケタケタと笑う真帆は、私と翔ちゃんのことを知っている唯一の友達だ。 「翔ちゃんからは何かコンタクトあったの?」 「なーんにも?もう私の告白ごとなかったことにしたいのかなああぁ…」