『ょこ…智代子!』
あたしの名前…
美咲の突然の投げかけに『はえ!?』と、口を半開きにする。
その表情が、あまりに不細工だったのか何なのか、美咲は笑いながら続けた。
『なにが「はえっ」だよ。十五周もう終わってるでしょ?』マネをしながら教えてくれた。
一周ずれて後ろを走ってた美咲がすれ違いざまあたしの肩をポンと叩く。
『あ…』あたしとしたことが、すっかり自分の世界に入ってた。
『ちーちゃんお疲れ〜』と待機場所から優香。
『優香も見学お疲れね。』にししと笑って優香のほっぺにぺちぺちと触った。
見学なのが少し羨ましいから、ちょっぴり意地悪をする。
『ひゃう!』
『もう!私は風邪引いてるんだよ。』と付け足して、一瞬頬を膨らませる。
「ごめんね〜」といいながら、優香の隣に腰を下ろした。
そして二人、なんとなく空を見つめた。
『私たち…進路について話さなかったよね?』優香が呟くようにあたしに問いかける。
『そ…だね。』視線を合わせず曖昧に答えた。
優香がどこの高校に行くかも知らないんだなぁって実感したから。
