偽恋♥とらいあんぐる。〜義理チョコの答え〜



『もうすぐ一時間目始まるわよ?』

しばらくその場に立ちすくんでたあたしは、その一言で我に返った。


『次体育だ。』移動教室。あたしは慌てて準備する。


✼✼✼✼✼



『持久走なんて嫌よー』美咲は突然叫び出した。


いつものクールな表情とは一変して、険しい表情をしてる。

それがなんだか面白い。

対象に、あたしは余裕な笑みを浮かべる。持久走は割と得意分野。



『やだやだ疲れるわ〜。髪も乱れるから!』と、叫びブツブツと文句を唱える。


『そう言いながら、美咲全然元気そうじゃん。』白い息を吐きながら言った。

今まさに、走ってると言うのに、こんなにも喋ってられるなんて、逆に凄い。
思わず苦笑いする。


『どーこーがーよー?』ぜいぜいと息を吐きながらもほんと、よく喋る。


本当に無理だったのか、あたしとの距離は徐々に離れて行った…


優香はというと、今日は風邪で見学をしている。


けれど優香は、美咲なんかより何倍も体力があるのだ。

部活動だってあたしと同じ、テニス部。


あたしたちは、部活もクラスも一緒だったから、仲良くなるのにそう時間はかからなかった。