偽恋♥とらいあんぐる。〜義理チョコの答え〜


今日は太陽が輝き、空が澄み渡ってるから晴天。


『行ってきまっーす!』うっかりの寝坊で時間ギリギリに家を飛び出す。

昨夜、急に思いたってコンビニに行ちゃったから寝不足。


曲がり角…は通らず坂道を下る。一瞬あの人の顔を思い出して慌てて掻き消す。

その瞬間、予鈴のチャイムが鳴った。


キーンコーンカーンコーン♪



『はよー!』あたしの一日は、今日も挨拶から始まる。

『おは』

『おはよー』

いつも通り挨拶を交わして…いつも通りに席についた。

けれど今日はいつもと違うことが一つ。それは ━━


『あれ、その紙袋何入ってんの?』目ざとい美咲に早速見つかった。


『…傘。借りたんだ。』それと、お礼として昨日買ったクッキーも入ってる。

…そこまでは、別に言わなくてもいいか。


『あー雨降ったねー。でも私たちが帰ってから降ったな。』と言って、

優香と顔を見合わせた。優香も頷く。


仲が良さげな二人を見て、少し悔しかったから『お二人さん、何見つめ合っちゃってんの〜』

と、にっこりスマイルで言ってやった。


『ちーちゃんあんまり私達のことをからかわないの!』

『それが誤解を招くんだよ!』美咲がすかさず突っ込んだ。


『ふはは』
おかげで、変な緊張感はすんなり解けていく気がした。


...放課後はあの家に向かわなきゃ。

そんなこと考えながら黒板を見つめると、今日は自分が日直だったと気づいた。


『あたし、先生に日誌もらいに行くわ!』そのままドアの方へ向かう。