.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+
『どうしたんだ…』家に帰ったあたしは即行にお風呂場に向かった。
しばらくお湯に浸かりながらぶくぶくと泡を立てる。
あの人の悲しそうな瞳が目に焼き付いて、脳裏から離れない。
エメラルド色の鮮やかな瞳がわずかに濁って見えたから。
ってゆーか!
『…そんなのあたしが考えたってわかんないし!』あたしの声が辺りにこだました。
「うるせー!」と弟にキレられたって気にせず叫ぶ。
勢い良くお風呂から上がると部屋着に着替えたその足でベランダに向かった。
『うう…さむぅー』ブルブルと震えながらも窓を開けた。
現在2月中旬。受験が無事に終わってこの時期は満喫できる。
柵に手をつき、無意識のうちに溜息。風が強くてウサギの耳つきフードがふわりと揺れる。
『傘いつ返せばいいのか…』いつの間にか土砂降りはすっかり止んでいた。
