あたし雨宮知代子は、実らぬ初恋を引きづりながらも中学三年生に進学している。
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『てかさぁー智代子っていつも小4の話じゃん?恋愛経験他にあるの?』
なんて失礼な事聞くんだボケぃ(o゚Д゚)=◯)`3゜)∵
『ない。美咲様は経験豊富ですもんねぇ?』皮肉を込めて答えてやった。
『え?びっちでごめんね?』恥じらいもなく、髪の毛を指先で巻きながら口にする。
『そ、そんなことまで言ってないから!』美咲の座ってるイスをガンっと蹴りながら荒めに答える。
『冗談よwww』美咲はとことん悪趣味だ。
低レベルな討論の最中、今だに背中にへばりついてた優香が、涙目であたしを見つめてみせる。
『…喧嘩はメッだよ?』と人差し指であたしのおでこをついた。可愛くてつい頭を撫でてしまう。
『これは、喧嘩じゃなくてただの言い合いだから大丈夫。』
『それも喧嘩のうちに入るけどね?』
間髪入れずに口を挟むと、あたしのフォローを見事に台無しにしてきた。
『美咲はまじで黙れよ。』優香はそれを聞いてくすくすと笑う。
でも、こんなやりとりはすごく楽しかったりもする。
なんだかんだ言って三人でずっと一緒に行動してきた最高の親友だもん。
