並んで歩く。
通学路だった道路。


よく一緒に帰ったっけ。


遠い昔に感じる。



「暑くなって来たよな。そろそろ蝉うるさくなるな」

「だね。梅雨やっと明けたし」

「カエルうっさかったな」

「ふふ、そうだね」


目の前には田んぼが広がる。
田舎でもないけど、ここは都会でもない。

だからといって、特に不便はしてないけど。

歩いて行ける距離にコンビニはあるし。
24時間やってるスーパーもある。


時折吹く風が気持ちいい。


覚悟を決めて、私は話を切り出した。