「なあ、祐美子」


今朝も私と努は一緒に登校。
恋人でもなんでもないのに。


家が近いからってだけで。



このポジションは誰にもとられたくない。
そう、思ってたけど。


梨々子にとられちゃうのかな。




「何?」


休み時間。
私の元へやって来る努。


「遠田とさ、今度遊ぶ約束取り付けてくんない?」

「え」

「頼む!!何でもおごるから!」


パシンっと私の目の前で手を合わせると、努は懇願した。


……教室でするな。
めっちゃ注目浴びてるじゃん。