中学校に到着した私は校門に寄りかかった。
部活を頑張る声がグラウンドから聞こえる。


懐かしいな。
そんな何年も経ってないのに。


それから数分して、努がやって来る。

デニムにTシャツの簡単な格好。


それでも、やっぱりカッコいいって思ってしまう。



「祐美子、お待たせ。ごめん」

「こっちこそ、いきなりごめんね」

「ううん。あー中学校懐かしいな」

「私も今思ってた」

「どした?何か話?弘の事?」

「あ、いや…」


気まずそうにすると、努は「ちょっと歩くか?」と提案してくれた。
だから、私もそれに頷く。