私が弘に返事をする事なく、私と努にももちろん進展はなく、明日夏休みに突入する。
先生から夏休みの過ごし方を聞き終えると、号令がかかって皆がバラバラと教室を出て行く。


すぐに有芽が私の元へとやって来た。



「夏休み、バンザイだね」

「だね」

「遊ぼうね、プール行こう、プール」

「いいね、行きたい」

「それ、俺も混ぜて」



有芽の後ろからそうやって声をかけたのは、弘だった。



「え」
「え」


私と有芽は目が点。
弘は私達の様子に肩を竦めると、苦笑いを浮かべた。