「ねぇ、ねぇってば、起きてよ。
遠藤さん…………起きてよ。」


俺は軽く体を揺すりながら言った。



「…………んにゅ??。
あれ?品川君!?なんで?あれっ、お父さん!!なんで血まみれなの!?。」


遠藤さんは目の前に広がる、現状を理解出来なく混乱している。


「遠藤さん、落ち着いて聞いて欲しい。」


俺は、遠藤さんの肩に手を置き、今の自分の状況………親に売られかけたことを、全て話した。


「…………………………そうなんだ……やっぱり昨日総理が言ってたのって…………。」



俺は、全部本当だと、頷いた。


「そうなんだ………やっぱり……うっうっうわぁーーーん。」


遠藤さんは目の前で泣き出してしまった。


!!!!!???
遠藤さんは泣きながら、抱き付いて来た。


「ごめんね、………品川君、ちょっとこのままで居ていい?。」


俺は顔を赤らめながら、うんと呟いた。

何となく、絢乃とは違う感じがした。


二人の間に沈黙が広がる。


ピピピピピピピピピ

俺の携帯が鳴った。


!!!


俺は急いで携帯を開いた。


「どっどうしたの品川君、電話?。」


「違う……………正式に始まる……Destinyが始まった。」

俺の携帯が鳴ったのは、電話でも、メールでも無く、アラーム音………9時30分丁度に鳴るようセットしておいた……………そう始まったんだ。

殺しあいが……………。