男が放った銃弾は、見事に車のタイヤに直撃した。


キキィーーキィー

ガァン。

足を失った車は言うことを聞かずに、暴れ周り、電信柱に直撃した。



俺は、黒パーカーの男に、話かけようとしたが。


男は顔を横に振り、車の方を指指した。


そうだ、遠藤さん

俺は頷き、車の方に走った。


「いてて、なんなんだよ急に。」


車の中では、遠藤(父)が頭を軽く切ったのか、血を流しながら唸っていた。



「なんなんだよじゃねーよ、実の娘を売ろうとしやがって。」


「誰だ君は??まさか君がタイヤに!?。」


「俺は、友達だ。
あとそれと、タイヤは俺じゃねーよ。」


「じゃあ誰が。」



「誰がじゃねーよ!!!、自分の娘売ろうとしたんだぞ!?ふざけんじゃねー。」


「しょうがないだろ!?、こんなゲームに干渉したい訳無いじゃないか!!。」


プチッ
俺の中の、何かが切れた。


「ふざけんな!!!。」


俺は自分の銃のグリップ?部分を使い、車の窓を叩き割った。


「うわっ」

ガラスが遠藤(父)に向かって飛び散る。



俺は内側から扉を開け。

遠藤(父)を引っ張り出し、胸ぐらを掴んだ。


「お前は自分の娘を見殺しにして、何とも思わねーのか!?。」



「………………仕方無いだろう?あんな腐ったゲーム、早くリタイアした方が、自分のためになるだろ?。」



「腐ってんのは、お前だ!!!。」


俺は思いっきり殴った。


遠藤(父)は気絶した。


はっ、遠藤さん。

車の、後頭部座席に横たわって寝ていた。



良かった、無事だった。



黒パーカーにお礼言わなきゃ。


ふと後ろを向くと。
もう、何処かに言ってしまった。


俺は遠藤さんを起こす。