*執事様のお嬢様*

その少年に、ずっとついてくと人気のない場所まできた。

『あの…どこまで行くの?』

少年は、立ち止まるとバァァン!!と、壁に押し付けた。

『いたっ、やだっ、離して!!』

片手で、あたしの自由を、奪うとメガネを外してにやつく。


「ダメだよ、お嬢様。


簡単に、許しちゃ。


真面目そうで安心したから?なら、残念。

俺、ずっと君のこと可愛いって思ってたんだ。


だから、俺と……」


顎をクイ、と持ち上げニヤリと笑う。



やだっ………怖い。


助けて…ーーー


震える体に、男は、触れてくる。


『やめてッ!!!』


涙が出た。


男は、ニヤリと笑うと、どんどん顔が、近づく!!


もうダメ……と、思った時。


近づいてた男が消えた。


身軽になった身体が、倒れそうになった時誰かがアタシを支えた。



強い力に助けられた。


顔を見た。

『陸………ー』


抱きしめるように抱かれた身体を支えたのは、陸だった。