追いかけてきた男は、俺を見て聞こえるか聞こえないぐらいの舌打ちをした。

なんだ?急に態度が。

「クレア様、お時間が…」そしてまた俺を見た。

クレアの手を握る手つきがやたらいやらしく見えたが、唇を噛み締めその場を後にした。

電話すると、約束して。

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嬉しそうなお嬢様を尻目に、なんだかモヤモヤが止まらない。

助手席で、ニコニコしているクレアお嬢様。

俺は、我慢出来ずにさっきの青年について聞いた。

「あのお嬢様、先ほどの青年は一体…」

ニコニコした顔をしたお嬢様が、頬を赤らめて言った。

『あたしの大切な人よ』

俺は、ブレーキを強く踏むと、驚いた顔をしたお嬢様の手首を押さえつけ、キスをした。


『要、何してッ!!ンッ、やっ!』

シートベルトを外し助手席の椅子を倒し、馬乗りになる。

「渡さない!!お嬢様は俺のだ。」

目が血走った要を恐怖の瞳で見ていた。

人気のない路地裏。

両手を押さえつけられ、服の上からイヤらしく触る手つきに鳥肌が立つ。

夏で薄着の格好をしたクレアの薄いキャミソールを捲り上げると、プルンと胸が、揺れた。

『いやっ。。止めて要。どうして、こんなこと、、』

涙が瞳いっぱいに溢れてしまいそうなぐらい。

震えが、止まらない。