その後私達は、各自教室に鞄を取りに行った。

「あっ…ユイ」
「どこ行ってたの?」

ユイが教室に入ると皆がユイに寄って来た。

隣に居た私を皆は、ジロジロ睨み付けた。

「ユイ…何で麻里も一緒?」
「ウザイじゃんっ」

皆がそう言うと私は、胸がキュッと苦しくなる…
そんな私をみてユイは、大声で怒鳴った。
「止めてっ…!!」

ユイは、私の手を握ってくれた。

「えっ…?」
「何?何で?」
「意味不明なんだけど…」

ユイは、そんな声にニコッと笑顔を見せて答えた。

「ユイねっ川崎先輩に脅されて無理矢理やらされてたの!!だから本当は、ユイ麻里の事大好きなのっ」

ユイは、それを言い終わると皆の間を啜り抜けて私とユイの鞄を持って来た。

「じゃっ♪ユイと麻里サボるから♪また明日ねーっ」

ユイは、大声で手を振って皆に笑いかけた。
手は、私の手を握ってくれて走り出した。

後ろで見ていた悠も嬉しそうに笑いながら後ろから走ってくる。

私達は、下駄箱で合流して学校を後にした。