「大丈夫だから…」

悠は、さらに力強く抱きしめてくれる…

悠の体温が私に伝わって来る…

私は、この時決心したんだ


―――先輩なんかに負けないっ…


「ねぇこの後サボらない?」

カナがいきなり私達にそう言った。

私は、とても驚いた。
勉強も運動もできちゃう完璧なカナがサボろう何て言うなんて…
想像できなかった。

「カナが珍しーい!!」

ユイも驚いた様子だった。

「珍しい…?まぁ良いでしょ?麻里もこのまま授業だって受けられないだろうし…私の家今日親居ないから」

カナがちょっと赤くなった後ペラペラと喋るカナに私も悠もユイも頷くしかできなかった。

「じゃ…そうするか?」
「作戦会議もしないと♪」
「コンビニでお菓子買っていく?」

「うん…ありがと…」

私は、笑顔でそう言った。
そして私の目から今度は、嬉し涙が溢れた。

「ちょっおいっ!泣くなよっ」
「悠君泣かせたー♪」
「まったく…♪」
「おっおいっ!!」

「プッ…アハハハッ」

私からは、自然に笑いが溢れ出た。