せめて聞きやすい環境にしておこうと、見ていたマニュアル書を閉じて分からない部分をパソコンで出しておく。
(ええと、このグラフの作成がイマイチわかんないんだよねー。
どうしても変な値になってエラー出ちゃうし)
うーむと唸ってもう一度どこが間違ってるのか考えていると、いつのまにか後ろにいたのか、如月がため息をついたのが分かった。
「少し見せてみろ」
そうしてあらかじめ与えられていた数値とグラフを見比べて、なるほどな、と呟く。
そして琴子に向き直ると、絶対零度かと突っ込みたくなる冷たい瞳を向けてきた。
その視線に自然背筋が伸びる。
やばい、なにやらかしたあたし。
「高遠、だったか」
おお、名前覚えられてる、という的外れな感動もそこそこに、そこから怒涛の駄目出しラッシュが押し寄せてきた。
「まず、数値が間違ってる。こことここと、ここ。あと行もずれてる。グラフのエラーは当たり前だろう。
あとここにいれる式、違うだろ。それはマニュアル書にも載ってるはずだ。それから……」
えええ、まだあるんかい!というツッコミをする間も無く言われたところを目で追っていく。



