経験なんてまったくなかったけれど、 それでも透子は必死に上条のキスに応えようとする。 その懸命な様子が愛おしくて、 上条の庇護欲と嗜虐心を同時にかきたてた。 「は、ぁ」 透子は潤んだ瞳で上条を見上げた。 上条の手が、するりと透子の服の間に入っていく。 「あ……!」 ぴくん、と身体が震えた。 もう心臓は張り裂けそうになるくらい、鼓動を高鳴らせている。 「この先は?」 「……っ!」 透子は顔を赤く染め、下に俯いた。