その響きに覚えがあって、
はっとして透子を見つめる。
「どうか、しましたか?」
「――いや」
薄々、自分でもおかしいと気づいている。
もう、何度も。
あの時もそうだ。
どうしてだ。
――誰よりも愛しい人と、七瀬透子の姿が何度も重なる。
似ている――なんてものじゃない。
“同じ”だ。
姿形じゃない。
そんな所よりも、もっと、深い所で。
七瀬透子と藤咲天音の姿が、
光と影のように重なり合う。
これはただの勘違いかもしれない。
まったく見当違いかもしれない。
だけど、もし、自分の直感が真実なら。
――ひとつ、賭けをしてみようか。

