マイスは意外にも反対をしなかった。

かわいい妹が危険な旅に出るというのに‥‥‥。


しかし、どうやらこの兄妹は何か訳ありのようだ。
何やら二人でこそこそと言い合っていた。

まぁ、ミミがいつかは教えてくれるだろう。








「おい。」


俺はマイスに呼ばれた。


「何すか?」


「これをお前に‥‥‥。」

そう言うとマイスは剣を持ってきた。
シンプルな装飾だが、異様な光をたたえている‥‥‥。


「この剣はな、我々の家の家宝の剣なのだ。しかしこの剣は持つ者を選ぶ。今までこの剣を使いこなした者はいない。
だが‥‥お前ならきっと大丈夫だ。
ミミを‥‥‥頼んだぞ。」




俺は少し戸惑ったものの、剣を受けとりミミを守る、とマイスと約束した。