その日の勉強が終わり 私と蒲登原は教室を出る 玄関に来た時に雨が降っていることに気付いた 「あの日も...降ってたよな...」 私は黙って空を眺めていた 「初めてここで杉原と喋った」 蒲登原は話を続ける 「ねぇ...杉原... これからは苺って呼んでも良い?」 蒲登原は何故か切なそうに私を見る 「どうして?」 「その方が仲良さそうだろ」 蒲登原はあの日の照れた笑顔で私を見て言った あの日の笑顔だ... 私はやっぱりその笑顔には弱くて、 「良いよ...」 としか言うことが出来なかった