『春は恋の季節』







高校1年生の春。



わたし、 野原 春子 は家から1番近い

青春高校に入学した。



わたしは、なるようになるさ!が

口癖の脱力系女子。



だから、面倒くさいことも大嫌いだし、

とくに恋愛なんてこの世で1番苦手。



女子の恋バナを何回か

聞いたことあるけど

なにが楽しいんだかわけわかんない。



彼氏が浮気してるかも!?って騒いだり



好きな人を友達に取られた!って

友達と喧嘩してたり、



告白できないってモヤモヤ悩んでたり。



…本当、面倒くさいと思う。



ちなみにわたしは生まれてこのかた

1回も恋というものをしたことがない。



カッコイイ人はもちろんいたし、



性格がいい人もいたけど



恋愛感情の好きを抱いたことはない。



友達には、



本当に好きな人が現れたら、春子も

絶対面倒くさいだけじゃやってけない

くらい必死になると思うよ?



って言われた。



家族にも



春子の面倒くさがりは誰に似たんだか?



って言われた。



自分でもわたしの面倒くさがりは

強烈だと思う。



だけど…



好きな人のことで顔を真っ赤にして

自分のことじゃないのに一生懸命になる

友達をみるとなんだか、





可愛いな





って思ってしまう。



そこに憧れはないのか?



っと聞かれると

全くないわけじゃない。



だけどやっぱり、



面倒くさがりのわたしには無理なこと



と、諦めてしまう。






春。



季節は恋の季節。



面倒くさがりのわたしにも

恋をする日が来るのかなぁ?…