誰にも取られたくない…
そう思った。
それはもう好きってことだよね。

ピロリン♪
『美咲?え、無視?』

ああーっ返事返事…!
へん…じ…

「なんでって…むっ、無理だよ!
言えないよおおお!」

[べつに直人には関係ないじゃ|

なんか冷たいな…

でも心配してくれてるんだから
感謝しなきゃ…

『心配してくれてありがとう…
大丈夫。直人には言えないことだから…ごめんね!』


「これでいいよね…!?」

((ピロリン♪))

画面を見たその時。
私は一瞬心臓が止まった。



『美咲お前、俺の事好きなの?
Rがそういうふうにしか見えない、ってゆってるんだけど。』


「え…Rにバレてる…?!
しかも直人本人にまで…!!」

(どうしようどうしよう…
いや、どうもしないんだけどさ…)


『何ゆってんの(笑)しかもいきなり!!(笑)』


ピロリン♪
『俺、真面目なんだけど?』




「え…?」


『なんで真面目になんの?』


……


5分がたった。返事がこない…

ピロリン♪

あ!きた!

『あーもう!!なんで気づかねえんだよ!!美咲、ケー番教えろ』

「は?え?待って何この状況…?
とりあえずケー番送ればいいんだよねっ」

『0x0 xxxx xxxx
ケー番…です…』



あれ?返事がない…



?♪♪?♪♪?♪♪?♪♪(着メロ)

そこには知らない番号。

「はい、もしもし…」

「あ、美咲??俺。直人。」

「は!?直人!? …え、何?」

「文字じゃ伝えらんねえから。
電話で言う…!一回で聞きとれよ?
俺、美咲のことが好きだよ。」


「…」

「え?美咲?」

「本当?信じるよ?」

「信じてよ。まだ好きになったばっかりだけど、俺なんかに付き合ってくれたり、優しいところいっぱいで、そんなところが好きになった。」

「わ…」

「わ?」

「私もっ…!直人が好き…ですっ…」

「知ってるよ。」

直人は、ははっと笑った。
声だけでもキュン、ってなる。

「好きだなあああー。」

「え…?」「…え?」

(うわあああ!!!声に出しちゃったああ!!!!)

「美咲今…なん…て?」

「今の違う!!空耳!そう!空耳なの!忘れて!」


「ふうーん。美咲は俺のことが好きなのかーあ。」


「ちょっ、なにそれー!」

「俺と、付き合ってください。
彼女になってください。」


その声は…とても、綺麗な声だった。





「はいっ。よろしくお願いしますっ」