白龍と黒龍


「これで文句ないでしょ??」

「てめぇ、なめてんのかよ。」

「舐めねぇよ。汚い。」

この女っ完全に馬鹿にしてんだろ!!
この女ほんとに結さんの妹かよ!?
結さんは約束を守る人だったし、
仲間思い。

なのにこの女は真逆。
ルールは守れない、
仲間だって守れんのかよ??
女は既に帰ろうとしている。

「てめぇ、それでも結さんの妹かよ?
信じらんねぇ。」

その言葉に女はピクっと反応した。

「あたしに結兄を重ねんな。 ガキが。
あたしは結兄とは違う。」

それだけ言うとバイクに跨り帰って行った。

「ごめんな、隼斗。 あいつの事面倒みて
やってくれな。」

そう言った結さんの目はどこか寂しげだった。