「そんなこと無理だろう。一体いくつあると思ってる」

「だか」

「ら全」

「員殺したん」

「だ」

「よ。今」

「この地球にいるのは、君によって奪われた者」

「良かったじゃん。制圧出来たよー♪」

「………は」

「それと、一つお願い」

「"最強の一手"を打って欲しい」

「そのためにたくさん食べたでしょ?」

「何を」

「真っ赤なリンゴ」

「知恵のリンゴ」

「仕込んどいたんだ」

「平弥に」

「美味しかったでしょ?」

___肉まで食いたくなるわけだ。

違和感の正体がやっと分かってハァ、と彼はため息をつく。

「天国行きたいんだ」

「僕らのために」

「死んで」

「…」

リンゴを食べた後の二人は、激しく殺気だつ。


「そう簡単にやられるわけにいくか」

彼は不敵に微笑んだ。