次から次へ、彼は踊るように喰らいつく。
上へ下へ、右へ左へ。
溢れる赤い花が散り、無機質な野に咲き乱れた。
残酷な黒鳥は恐れ逃げ惑う小鳥を追う。
獲物はこの世の物とも思えない奇声を上げてもがき、数秒で心臓まで吸い付くされる。
でも、彼も必死だった。
覚えたことのないような渇きが容赦なく襲いかかり、気でも狂ってしまいそうな感覚に彼は陥った。
彼は初めて、命の危機を感じている。
幼い女の子の腹部に右手を突っ込む。
ぐしゃりと大きな穴があいて拳ほどの胃袋の中を彼がてでまさぐる。
「…」
食道辺りをズンと突き上げれば、少し引っ掛かったものの、弱々しい鼓動を放つ果実に指先が触れる。
邪魔する肋骨に指がとられるが、それでも強引に彼は心臓を引きちぎった。
ブチッという血管が切れたような音がする。
片手に収まるほどの濡れたザクロ。
彼は躊躇なく小さくも逞しい筋肉を食いちぎった。
「…………モットクウ」
狂的に輝く瞳に映るのは、もはや獲物だけだった。
上へ下へ、右へ左へ。
溢れる赤い花が散り、無機質な野に咲き乱れた。
残酷な黒鳥は恐れ逃げ惑う小鳥を追う。
獲物はこの世の物とも思えない奇声を上げてもがき、数秒で心臓まで吸い付くされる。
でも、彼も必死だった。
覚えたことのないような渇きが容赦なく襲いかかり、気でも狂ってしまいそうな感覚に彼は陥った。
彼は初めて、命の危機を感じている。
幼い女の子の腹部に右手を突っ込む。
ぐしゃりと大きな穴があいて拳ほどの胃袋の中を彼がてでまさぐる。
「…」
食道辺りをズンと突き上げれば、少し引っ掛かったものの、弱々しい鼓動を放つ果実に指先が触れる。
邪魔する肋骨に指がとられるが、それでも強引に彼は心臓を引きちぎった。
ブチッという血管が切れたような音がする。
片手に収まるほどの濡れたザクロ。
彼は躊躇なく小さくも逞しい筋肉を食いちぎった。
「…………モットクウ」
狂的に輝く瞳に映るのは、もはや獲物だけだった。


