「ピン」
「ポーン♪」
「「松浦凜さんのおうちわここであってますかぁ?」」
玄関から聞こえる二人の子供の声。
凜はムッっとながら仕方なくスマホのホームボタンに触れた。
___チビが私に何のようなのよ
一応凜は独り暮らし。
普段はマスコミ対策や仕事のため、ほとんど家には帰らない。
こじんまりとした殺風景な部屋はおよそアイドルには似つかわしくないが、一人で住むにはアパートで十分だった。
「何?」
「あのね、お家に帰ったらおとーさんたちが」
「死んでたの^ ^」
「だから、お兄さんが」
「僕たちに」
「凜さんのお家にいきなさいって」
「開けて~!」
終わるとトントンと可愛らしいノックが聞こえてきた。
凜はため息をつきながらも渋々ドアを開けた。
「で、あなたたちは?」
「桃です」
「モモです」
「桃君とモモちゃんね。どうぞ、上がって」
「「お邪魔しまーす」」
二人共に瓜二つ。
___一度視界からはずせばわからなくなりそう…
思った通り面倒そうだと凜は溜め息をつく。
こうなることはだいたい予想がついていた。
なのになぜ凜は二人を家に入れたのか。
その理由は、火を見るより明らかだ。
「…世間体は大事なの」


