「「Skip!!」」
ほぼ同時に二人が叫んだ。
互いの魔力が通じる位置を見切り、交代する。
位置が逆転した。
「強くなったじゃねぇか?」
「…」
すれ違いざまシンがつぶやく。
黙ったまま吸血鬼はサバイバルナイフを突き立てた。
それを軽々とよけながら優雅に宙を舞うシン。
「愛らしいしぐさ(笑)」
「…」
聞こえてないのかぎゅっと口元を結んだ彼は振り向きざまに呟いた。
「Draw…」
それを合図にがれきが降り注ぐ。
柔らかに天使の笑みを浮かべながらシンは囁いた。
「バーカ…」
___ドン!!
彼には分らない方法で結界を張ったらしい。一気に吹き飛んだ。
「Draw.」
ニコッと笑ってシンが囁くとさまざまな形の‟何か”が彼のほうへ向かって飛んできた。
彼はこれが何か知っている。
思い出したくないだけで。
「…」
固まった彼を見つめながらシンはくつくつと笑った。
「おわたー?」
「___」
声にならない悲鳴を上げながら決死の思いで彼は必死に発音した。
「Wild!!」


