「…」
「やあ、しっかり働いてるな、直人」
吸血鬼が声をかけているのは、宮崎直人。
REVERSEの後降伏した兵だ。
「おかげさまでここの運営は順調だ」
「…それはよかったですね」
「他人事みてぇに言いやがる…ボソッ」
___バシッ!!
「…っあ!」
彼はその優れた身体能力を駆使して直人に蹴りを叩き込む。
あたりはたちまち真っ赤に染まった。
「…ぐっ…うぐっ…」
「…見せしめだ。我慢しろ」
___ダンッ!!
蹴り上げられた直人の体は宙を舞い、地面にたたきつけられた。
___バシンッ!!
彼は倒れた直人に向かって馬革の鞭をふるう。
もうまともに動きはしない直人の体はただビクビクと震えた。
___パァンッ!!
ひときわ高い音が冷たいコンクリートに響いた。
「見せしめだ、我慢しろ」
彼は直人の体を切り裂き、首を持ち上げると、
「人間の血は最高だ…」
傷口を、ぺろりとなめたのだった。