地球破壊計画 by吸血鬼


「どうなったんでしょうか!?

先ほどまで聞こえてきた争いの音が聞こえません!!

次に聞こえてくるのは勝利の雄たけびでしょうか!?」

隣で大きなテレビカメラを構えた局のアナウンサーがシャッターの音に掻き消されまいと懸命に叫んでいる。

それを横目に見ながら、今年27になる新米記者、木野恵(キノケイ)は熱心にメモを取っていた。

ちなみに、彼の名前はめぐみではない。

恵だ。

「めぐみ~ちゃんとやってるか~?」

「先輩…俺の名前はケイですよ…」

「いいじゃねぇか」

「…」

どちらかというと気の弱い恵はもう一度現場に向き直った。


‟今日は自衛隊というやつと戦ってくる。興味のあるやつは取材に来い”

___興味?あるにきまってる。

今朝、例の脳内テレパシーで社内の人間全員に送られてきたこのメッセージ。

それをもとに恵はここまで来た。


「しかし、動きがないですね…」

「あぁ。ま、待つのみさ。」

ケイが肩を落としたその時、目の前をありえない光景が霞めた。

「せ、先輩!!」

「!!!」

無傷の兵隊。

必死にこちらにむかってきている。

「何かあったんですか!?」

「ほかのかたは!?」

メディアの質問もまともに耳に入らない様子。

「た、たすけて…」

顔色は真っ青。

がくがくと合わない上顎と下顎。

一人で走ってきたらしい兵は必死で何かを伝えようとした。

「ぜ、んこく、こうひろぉぉぉぉぉ!!!!」

「言ったはずだ…」

静かに声が降ってきた。

恵は反射的に振り返った。

「生きるか死ぬかさえ、おまえには決めさせてやらねぇから」

「こ、殺して…」

ケタケタと吸血鬼は笑う。

「黙れ(笑)」

「ぐわぁぁぁ…!!」

___パシャリ

「う゛、ぁぁぁぁぁ!!」

「う、嘘だろ!?」

切り裂かれた兵の左手首。

それはポロリと落ちた。

そして、