「この状況に置いて、首相はどんな判断を!?」
「国民はどうすべきだと考えておられますか!?」
「やはり降伏でしょうか!?」
車から降りた現在の首相を報道陣が問い囲む。
その状況を画面越しに見ながら、平弥と神奈はいまいち状況が呑み込めずにいた。
「戦争…って」
「とにかく、降伏するのかしないのかは決めなきゃな…」
「どうするのがいいの?」
「…あいつがどんだけ強いか見てからにしようか?」
「そうか…それがいいよね」
神奈は納得したように頷いた。
「一応、準備だけはしとこうな」
「うん」
二人は、護身のためにと棒術を習っていた。
一応は強い。電撃用の武器も持っていた。