涙が溢れそうになるのを堪えながら受けた5限目と6限目。
大丈夫、こんなことで泣く必要なんてない。
最初から好きじゃなかったって、思えばいいだけなんだから。
そう思えば思うほど、喉のあたりが熱くなって、苦しくなるのはなんでだろう。
私のこの想いは、誰にも言っていなかった。
楓ちゃんにも、もちろん咲恵ちゃんにも。
ずっと言い出せなかったから、
言い出す勇気がなかったから、
こうなるのも全部、自分のせいなんだ。
みんなと別れて、一人で歩く帰り道。
きっといい事あるって、自分で自分を励まして、
……虚しくなった。
