嘘告白




早く来いと思っている自分と、まだ来るなと思っている2人の自分が葛藤している。



緊張してお腹痛くなってきた。


しかし、この場でしゃがむわけにもいかず。


そういえば、優奈たちはどこで見てるんだろう。

私は辺りを見渡す。
が、2人の気配はない。


ポケットから携帯を取り出し、どこにいるのか聞いてみる。
少し間があって「昇降口のとこ」と返事が来た。

私は「来そうになったら教えてね」と焦る声で伝える。
「もちろん、そのつもり」と返ってきた優奈の声は、とても弾んでいて、私の緊張なんて興味ないようだった。







どれくらい待っただろう。
校舎から出てくる生徒の数も少なくなってきた。



まだかなぁ〜なんて思っていると、ポケットから「今いく!!」と足早になった声が聞こえた。


その瞬間、私の心臓は徐々に心拍数が上がっていく。




なんて言うんだっけ。

「好きです。付き合ってください」
「好きです。付き合ってください」
「好きです。付き合ってください」

何度も何度も心の中で唱える。



校舎側に目を向けると。




「来た...」




スタイルの良い小野柊也がやってくるのが見えた。
辺りをキョロキョロ見ながら。