嘘告白




ウトウトしているといつの間にか授業は終わりそうになっていた。



私、最近集中力ないなぁ。
このままじゃ成績下がる一方だ。




長い長い授業はついに終わり、待ちに待った?放課後に。





「彩花ー」



帰る支度を終えた優奈が私の席までやってくる。




「なに?」

「告白するとき、通話でスピーカーにしておいて」

「え?」

「だってそうしないと彩花の罰ゲーム、見届けられないでしょ」



優奈は口を尖らせて言った。



「あぁ、そっか。わかった、そうしとくね」



美紅も支度を終え、私の席までやってくる。



「あ〜、楽しみだね。彩花の告白」

「美紅ってば。告白っていっても嘘だし。それにまず付き合える確率なんて0%だしね」

「まあね。付き合えたら奇跡だよ、奇跡」



美紅のその言葉に納得しながら「じゃあ、そろそろ行くね」と私は教室を後にした。








廊下を歩いていると緊張感を覚えた。

気楽に行けばいいなんて思ってたけど、緊張してきたな...。




ローファーに履き替え、学校の門まで歩いていく。





少し遠くに見える門を見ると、帰っていく生徒はいるものの、誰かを待っているような人物はいなかった。




私は携帯を取り出し、歩きながら優奈に電話を掛けた。



電話に出た優奈に「もう少しで門のとこに着く」と言うと「了解!」と返ってきた。


そしてスピーカーにし、ポケットに携帯を入れる。