you~待ってるよ~ 二年後の約束



しばらく海で時間を過ごし、
私たちは車に戻った。

「彩、彩に言わなきゃいけない
ことがある。」

何だろう・・・。

別れ話?

「彩とはネットで知り合って、
付き合うことになったよね?」

『うん・・・』

「お互いの顔をよく知らないまま
付き合って、不安なことも
あったと思う。
もちろん、俺は彩のことは
ちゃんと好きだよ。
性格もすごくいい子だと思うし、
顔もすごく可愛いと思う。
俺は自分の顔に自信がないし、
性格にも自信ない。
だから今日、俺と実際に会って、
もし彩が俺のこと嫌いになったり
嫌なところがないなら・・・・
改めて、俺と付き合ってほしい。」

なんて誠実な人なんだろうと思った。

今まで付き合ってきた人達は、
サイトで知り合って付き合うことに
なってから顔を合わせても
そこに違和感をもつ人なんて
一人もいなかったし、
私もそうだった。

だから、優の気遣いや
優しさに、私は
迷うことなく

『もちろん!!
よろしくお願いします。』

と答えていたんだ。

「ホントに!?
良かった~♪!」

「じゃあ、今日を
俺たちが付き合った記念日にしよう!!
ネットで付き合うことになった日は
無しで!(笑)
ちゃんとお互いの顔を見て、
今までメールで知ったお互いの性格も
全部含めて、改めて
告白しようと決めてたんだ。」

『優は、真面目だね。』

ホントにそう思った。

今までにない人だと思った。

「そんなことないよ。
俺、顔に傷があって、
それを彩にも誰にも
見られたくなくてタオルを
いつでも頭に巻いてんだ。」

確かに、今日の優は
頭にタオルを巻いていた。
私はファッションなんだろうなと、
特に気にしていなかった。

顔に傷があるなんて・・・。

『傷、見せて?』

「見たら俺のこと嫌いにならない?」

『なるわけないじゃん!
大丈夫だよ。』


優は、タオルを少しずらした。