ピロリン♪
「今何してるの?」
「『今、家庭科の授業中だよ』・・・・と。」
優と知り合って毎日のように
メールして、
付き合うのもすぐだった。
「俺と、付き合ってください。」
校舎裏に呼び出して
真っ赤な顔をしながら告白・・・なんて
少女漫画チックな事、憧れもしなかった。
今はみんなメールか電話で告白する時代。
優と付き合ったのも
そんな感じだった。
でも、付き合ってても
いまだに顔は知らない。
ピロリン♪
「今度の日曜、もし彩が良ければ会わない?」
『うん、いいよ!会えるの楽しみにしてる』
「俺も。」
待ち合わせは私の地元の役場。
優とは同じ県内に住んでるけど
端と端に住んでる。
だから優のとこから私の地元までは
結構な距離がある。
「プチ遠距離恋愛」ってやつだ。
そんなこと
気にも留めてなかったけど、
ピロリン♪
「泊まりとか・・・無理かな?」
ドキッ
泊まりか・・
遠いから日帰りはさすがに
キツイよね。
泊まりってことはつまり・・・
////////////////!!!!!!
そう、何を隠そう
私は処女。
泊まりってことになると
そういうことも覚悟しなきゃ
いけなくなる。
その場になって
ホントに無理だったら
断ろう・・・。
『いいよ。』
約束は今週の土曜日。
勝負下着買わなきゃ!!!!!
