懐かしい匂いに 懐かしい声。 何度も何度も見た優しい顔だ。 私の初めての好きな人_ 私の初めての恋人___ "健" 「なーんだ。結月じゃん!こんなとこで 何やってんだよ?」 「…別に」 「別にじゃわかんないだろ? ほら、たてよ。家までおくるわ」 健は慣れたように私の手をサッととる。 「彼女さん待ってるじゃん。 私のことはもういいからさ。早く。」 「彼女じゃねーし。 家にいたくねーだけ。暇つぶしってやつ」 そして、いつまでも憎い人だ。