涙色と恋色。




一ノ瀬くんは
渚紗ちゃんのそばによって

笑ってる。


…おかしいな。

なんで気に入らないって思うんだろ。




____


「楽しかったぁ〜!結月ちゃんありがとう!」

「うん…」

「また、4人でどっか行こぉ♪」

「…うん」


「何か…顔色わりいぞ」

一ノ瀬くんは私の顔を覗きこんだ。

「や…やめて!何もないし!」


履きなれてない下駄で
私はその場から逃げた。

「…痛」

何で逃げちゃったんだろ。
引き返そうと思ったけど

思うように足が動かなかった。




「大丈夫か…?」