「あ、俺雨宮優也(あまみや ゆうや)ね!
隣の席だしよろしく‼︎」
隣の席の男の子がいきなり自己紹介を始めた。
見た目は‥‥うんチャラい。
私の苦手なタイプだ。
黒髪で見た目は爽やかな鏡ちゃんとは正反対だ。
鏡ちゃんは見た目通りスポーツもこなせちゃつ爽やかイケメン。
現にバスケでも鏡ちゃんは、全国大会のスターティングメンバーだったりもした。
高校入っても続けるのかなぁ?
‥‥てか‥っ‼︎‼︎
男の子に話しかけられてるの⁉︎
どどどうしよう‥っ
「君は⁇
なんて名前なの?」
いたずらっ子のような笑顔で私に問いかける雨宮くん。
「‥‥あの‥っ、私は‥」
「ん?」
どうしよう‥っ
やっぱり怖いんだ。男の子が。
どうしても震えてしまう。声が。心が。
ガラガラー
「みんなの担任になった美奈江でーす
仲良くしていきましょうね!
それでは入学式が始まりますので体育館に移動ですよー」
ちょうどいいタイミングで担任の先生という人が入ってきた。
美人だけど、サッパリしてる先生だった。
みんな、ゾロゾロ体育館に移動していく。
その中には雨宮くんもいた。
悪いことしちゃったよね。
雨宮くんは声をかけてくれたのに。
私、最低だ。
私は1人で体育館に向かった。

