また、きみの隣で




東京で降りるって事は…なんだろう、どこかの公園に行くのかな…それとも喫茶店…?



考えているうちに東京駅に到着し、開いたドアの向こうには人、人、人。


あたしの家の最寄り駅は東京駅よりも向こうだからいつもなんとなく座っていたけれど、そういえばそうだった。大学の最寄り駅なんかよりもずっと人が多いから、空いていた席はすぐに埋まる。




「豊島さん」

「っえ、」

呼ばれてすぐ、岩淵くんに手を引かれた。

朝の通勤通学ラッシュよりも人は少ないため、少し行けば人混みからは抜け出せた。




「…あ、手ごめん! は、はぐれたらあれだから…」

「あっ、うん、大丈夫です…!」


びっくりした…。


男の人に手を握られたの、リン以外で初めてだ…。