最寄り駅に着き、いつもと同じ電車に乗った。
今日は月曜だから、いつもより少し人は多い。だけどあたしも岩淵くんも座れるくらいには空いている。
並んで座り、ゆっくりと電車が動き出した。
聞き慣れた踏切の音の中を抜けて、車内アナウンスが流れる。
「……」
「……」
……話題がない…。
線路のテンポの良い音だけが響き、あたしたちの間には沈黙が流れた。
…ど、どこまで乗るんだろう……到着するまでずっと無言なのかな………。
駅のホームに入るたび横目で岩淵くんを見るけれど、降りそうな気配はない。
……もしかして、あたしがリンの話するの待ってる……? …で、でも、ここじゃなんとなく話しづらいし…
『次は、東京、東京』
「…豊島さん、次、降ります」
「えっ、あっ、はい」
突然声をかけられ、思わず声が大きくなってしまった。


