また、きみの隣で





周りにほとんどなにもないうちの大学だけれど、住人のほとんどがうちの学生で占めているマンションやらアパートやらがあって、そこで生活している学生は多いと聞いた。


交通の便が格別に悪いというわけではないけれど、最寄り駅から大学への道中、微妙にキツい上り坂がまあまあな距離続き、おまけに日陰という日陰がないただの歩道が続くだけなので、朝は寝坊すると地獄。夏はもっと地獄。


そんな理由のせいか、それなりの数の学生は大学から徒歩数分の場所に住んでいる。





「豊島さんに見せたい場所があるんです」


「……えっ、あっ、そうなんですか?」


いつの間にかあたしと歩くスピードを合わせてくれていた彼がそう言った。