「……」 ……今、リンの声がした………。 少し低くて、でも優しい落ち着いた声。 何度も聴いた、リンの声。 『千歳』って、あたしを呼んでくれた…… 「……あの、」 「…っあ、ごめっ、ど、どうぞどうぞっ」 慌てて、さっき朱理が座っていた席を勧める。 「ありがとうございます」 そう言って少し口角を上げて笑った彼は、あたしの向かいの席に座った。